我が家は犬と父と私の二人と一匹暮らし。
やむを得ない事情で、彼氏宅で飼われていた、手の平サイズの頃から私の手や足を
噛みちぎり、私と遊ぶ時は必ず私が流血するという、去勢済みの生後8ヶ月程のサ
バトラにゃんこ・クマたん(仮)を預かる事になった。
…無期限で…。
が、父は猫アレルギーなのだ。
父には、
「2,3ヶ月だけやから」
と嘘を着いた。
預かった初日
クマたんは犬と父を威嚇しまくり、唯一見知った顔の私にへばりついて離れな
かった。
二日め
私が仕事から帰るまで私の部屋から出ず、新聞の集金のお姉さんの声に反応して
にゃあにゃあ鳴いてたらしい。
一週間後
犬と本気でおいかけっこするようになる。
しかし父の事はまだ警戒気味。
一ヶ月後
父が
「クマたんはちゃんとトイレが出来るし、かわいいなぁ〜」
と鼻水垂らしながら言い出した。
もうちょっとだな。
二ヶ月後
父が
「クマたんのおやついっぱい買ってきちゃった(●´∀`●)」
どうやら仲良くなりたいらしい。
猫アレルギーもあまり出なくなってきた模様。
三ヶ月後
父が
「クマたんが今日、朝起きたらお父さんの布団で寝てた!!
もうすぐクマたんは帰っちゃうのに、こんなんされたらかえせない〜(●´∀`
●)」
四ヶ月後
父が毎日クマたんに話しかけるようになる。
「クマたーんはかーわぃい、かーわぃぃなぁ〜(●´∀`●)
おっ、このカツオジャーキーが欲しいんか〜??」
クマたんも私より父が好きになったらしく、父が
「くーまーたん!」
と居間から呼ぶと、私の部屋から飛んで行くようになった。
五ヶ月後
父が最新800万画素携帯を握り、大興奮で私に写メを見せてきた。
「みてみてこの写真!!クマたんとジジ(犬)が一緒に寝てんの!!ナイスショッ
トやろ〜?
クマたん、可愛いなぁ(●´∀`●)」
預かってから半年後の昨日
父が
「うちのクマたんは世界一!!かーわいーいくーまーたん〜」
と歌いながらクマたんを抱き上げ、チュウしていた。
任務完了。作戦成功。
57歳、外ではヤクザ風な父は今日もクマたんの歌を歌って目尻を下げています。
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