ぼやき
しからばそうに違いなかった
うでについた憂鬱な青あざは
次の日は友達の顔いっぱいにひろがった
次の日はあの青い空いっぱにひろがった
毎朝開きたくない世界の屋根を
ナイフで切りき裂かれながらそこに来た
その傷跡はぼくの鼻とおでこの間に深く深くきざみこまれている
起きている間の瞬きは
なくなってしまった世界へのいたたまれない懺悔の気持ちです
それはその数と背負った傷をここの人に見せたくない心からあんなに速く
連続して動くのです
毎朝自分の脳髄をスプーンでまぜて牛乳をかけて食べるこの不可解な世界
へ
一体いくつの世界を供仏にささげたことだろう
それを数えるこの指は何だろう
この癖は何だろう
この数式は何だろう
真っ黒に輝きわたる突然の朝に
あのぼんやりとした霞は
神様のくれたハンディキャップのよう
そうしないと自分を運ぶ乗り物がうまく段差を昇れないので作ったバリア
フリーです
この世界の神さまのことは僕はなんでも知っているんです
毎晩めざまし時計をかけるのは僕なもんですから
それはかくれんぼの終わりの合図
もう見つかっているのにそれでもでてこない神様は
まるで親に甘えすぎる子供のようです
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