俺は同棲している彼女がいる。
大学の研究もよく進み、教授からは誉めたたえられていた。
ただ、忙しさのあまり、俺たちは一緒に過ごす時間が、年を重ねるごとに減っていった。
俺も、彼女も、それだけがとても辛かった。
ある日、俺と彼女は自殺を決意した。
手軽に、ガスを漏らして死ぬというもの。
窓や換気扇を確認し、いよいよ元栓を開ける。
二人で死ねば、この辛さから解放される。
意識が遠のいていく中で、ドアがあけ放たれた。
あ、鍵をかけるのを忘れていた。
大家さんに思いっきり叱られた。
となりのサラリーマンにも諭された。
俺も彼女も、思いっきり反省した。
やっぱり、死ぬのは怖かった。
今夜は思い出を語って、明日からまた前向きに研究をしたい。
彼女はとりあえず水を一杯飲み、俺は一服することにした。
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