「入ってます」
と声をかける。この人も俺と同様に腹を冷やしたクチか?w
などと、どうでもいいことを考えた。
事を終え、尻を拭こうとしていると、また「コンコン」。
若干ムカついたが、ふとある事に気がついた。
ノックが聞こえるまで、足音を聞いていない。あんなにギシギシ音が鳴る
のに。
身震いがした。寒いのに汗が流れてくる。
怖い。とにかく早く出たいと思ったが、恐怖で身体が動かない。振り向く
こともできない。
どうしようと考えてると、またノックされた。
自分でもビックリしたが、こういう時、人間は思いもよらない行動にでる
ものだ。
俺はドア一枚隔てた先にいるであろう「何か」に、思い切って
声をかけていた。
「…あなたは幽霊ですか?」
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