445 烏口(福岡県)[sage] 2010/02/11(木) 18:24:31.71
ID:kAolsy0j
久しぶりの休暇で少し羽を伸ばしたいなと思った俺は買ったばかりの愛車
でドライブ旅行することに決めた。
もちろん行く先など決めていない。ただ仕事のストレスや忙しい都会の喧
騒を忘れたかったので
できるだけ遠くの自然豊かな田舎のほうまで行こうと思っていた。
そうやって気の向くまま風の吹くままある県の山堺にさしかかると小さな
集落を見つけた。
今流行りの茅葺き屋根の古民家が立ち並ぶ風情のあるいい場所だなと思い
日も沈みかけそろそろ夜の帳が落ちかけていたのもあり俺は近くに宿がな
いか探してみた。
未舗装の道に難儀しながら村の中心部に車を走らせるが街灯もないせいか
すごく暗い。
宿らしい宿も見当たらないなかここで車内泊かななんて思ってると第一村
人に出くわした。
早速、宿の場所を聞くと村民は驚いた顔をして怒鳴りかけてくる。こっち
は意味がわからないから
きょとんとしてるとほかの村民も家々からでてきて皆、手に鉈やら鍬を
もってこっちに走ってくる。
意味もわからず恐怖にかられた俺は無我夢中でギアをドライブに入れて、
前を塞いでいる
村民もかまわずはね飛ばし車を急発進した。そして街灯もなく危険な山道
を必死に走らせ
やっと舗装された公道にでることができた。自販機の明かりをみつけほっ
とした俺は一息つこうと
車を止め降りると車の後部が刃物でむちゃくちゃに傷つけられて鉈まで刺
さったままだった。
愛車の無残な姿に涙目になりながら帰途につき、車を車庫に入れると今日
の出来事忘れようとさっと寝た。
翌々日、後味悪い出来事もあり無残な愛車も見たくはなかったが通勤に使
用するので
仕方なく車庫から愛車を出そうとフェンダーに刺さってる鉈を外し、その
鉈をよくみると刃には1645年と焼印されていた。
その瞬間、鳥肌がたった。俺はもしかして山道を走らせるうちに16
世紀頃の日本ににタイムスリップしてしまったのかと。
まさかそんなことあるはずもないと思いつつ今でも山道を走るのが怖くな
る。
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