ドライブのつもりが道に迷った。
辺りは霧で何も見えない。
困りながら車を進めていると、明りのついた一軒の家を見つけた。
「あらまぁ、迷ったんですか。大変ですねぇ。」腰の低いおばあさんがいた。
夕食時ということで、食事をご馳走してくれた。山菜゛汁だ。
しかも、霧は明日になると晴れるから泊まっていきなさい、とまで言う。
特に用事が無かった私はご厚意に甘えた。
布団に入り、天井を見上げていると、ある事に気づいた。
「霧、山菜汁、・・・そうか。」
呟いた時にはもう手遅れだった。
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