先週、失踪していた女性の遺体が山で見つかった。
その子、俺の幼馴染で子供の頃から一緒に遊んでて、親友、なおかつ恋人だったんだ。
小学生の時、彼女の飼ってた犬がいなくなった時も日が暮れるまで探し続ける仲だった。
それで今朝、彼女のお母さんから「日記が見つかったから来て欲しい。」と言われた。
そのお母さんも夫と離婚して、親族も亡くなっていると彼女に聞いたことがある。
家に着いたら彼女のお母さんは悲しそうな顔で紅茶を出してくれた。
彼女の仏壇に線香を立てた後、彼女の部屋に行って日記を見せてもらった。
落とした時計を拾ってよ。私のだよ。
その狂った時計は三日月模様。
母から貰ったその時計は一時を指す。永遠に。
もう刻まない、正しい時は刻まない。陸に上がってしまった。
今は、九時を指してる。もう止まらない。止まれない。
助けられない。助けない。捌かれてしまった。
左は黒。右は白。二つの丸。綺麗な丸。
問い質す。する。しない。した。聞いた。
四年経っても変わらない。ココロ。オモイ。
五年経っても。経ったのに。経ったのに。
読み終わった俺は気づいてしまった。
しかし襲いかかる睡魔には勝てなかった
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