22 :名無しさん? :04/10/20 14:37:07 ID:???
高校生の頃家に小さい野良が住み着いて
庭にうんこしたりにゃーにゃーうっさいから頭きて
鰹節いっぱい買ってきてでかいゴミ袋に入れて
猫ぶちこんでわさわさ振ってやってら
酔ってふらふらになりながらも身体にまとわりついた鰹節を
至福の表情で舐めているのが
あんまりムカついたもんだから完全にキレたおれは
そいつを風呂場に連れ込んで
リンスのいらないメリットで全身をわしわし洗ったあ
としっかり乾かしてやった挙句に
猫大好きフリスキー買ってきて
イチゴか何かの空きパックに入れて食わせてやり
その晩一緒に寝たらもう情が移っちゃって移っちゃって
「たま」なんてありがちな名前つけて
雨の日も風の日も雪の日も春も夏も秋も冬も
いつだって一緒に遊んでいたのに
去年暮れくらいに腎臓悪くしてエサ食えずにどんどん痩せていって
それでも高い点滴とか打ってやったり
優秀な獣医探して診てもらったのに
相変わらず苦しそうににゃーにゃーいってて
幸せそうな顔でおれの腕にしっかり抱かれたまま
ちょうど半年前に死んじゃったから
野良の時にお気に入りだった庭のユスラウメの根元に穴掘って
鰹節とかおもちゃとか毛布とか
食器とかクリスマスと正月にしか食わせてあげなかった
モンプチの高いやつとか入れてやって
最後に毛布に包んだたまを入れて埋めてやろうと思ったんだけど
もう色んな思い出が次々に
思い出されちゃって
二十五歳無職でどうしようもないろくでなしのおれは
本当久しぶりに号泣しちゃって
外を通る女子中学生とか主婦とかがじろじろ見てきたけど
涙と嗚咽止まんなくて
それでも何とか埋葬終えて線香立ててやったんだけど
なんかもう部屋戻ったら
いつもの座椅子の上で丸くなって
おれに気付くと嫌そうににゃーとか言ってくるんじゃないかって
全然死んだ実感が湧かなくて
夜寝る時にたまのいない冷たい布団に入った途端にまた泣いて。
だから猫なんて嫌いなんだおれは。
やっと就職も決まったしよ、彼女も出来た。
だからもう猫なんていなくても生きていけるんだ。
もう一生猫なんて飼わないからな。
お前を最後にするからな。バカやろう。バカやろう。
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