次はえぐり出し〜えぐり出しです。

2010年1月12日火曜日 ·

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私は、夢をみていました。昔から私は夢をみている時に、たまに自分は今、夢を
みているんだと自覚する事がありました。この時もそうです。何故か私は薄暗い
無人駅に一人いました。ずいぶん陰気臭いを夢だなぁと思いました。
すると急に駅に精気の無い男の人の声でアナウンスが流れました。 それは
「 まもなく、電車が来ます。その電車に乗るとあなたは恐い目に遇いますよ〜」
と意味不明なものでした。 まもなく駅に電車が入ってきました。それは電車とい
うより、よく遊園地などにあるお猿さん電車のようなもので数人の顔色の悪い男
女が一列に 座ってました。

私はどうも変な夢だなと思いつつも、自分の夢がどれだけ自分自身に恐怖心を与
えられるか試してみたくなりその電車に乗る事に決めました。本当に恐くて堪ら
れなければ、目を覚ませばいいと思ったからです。私は自分が夢をみていると自覚
している時に限って、自由に夢から覚める事が出来ました。
私は電車の後ろから3番目の席に座りました。辺りには生温かい空気が流れてい
て、本当に夢なのかと疑うぐらいリアルな臨場感がありました。
「 出発します〜」
とアナウンスが流れ、電車は動き始めました。これから何が起こるのだろうと私
は不安と期待でどきどきしていました。電車は ホームを出るとすぐにトンネルに
入りました。紫色ぽっい明かりがトンネルの中を怪しく照らしていました。

私は思いました。(このトンネルの景色は子供の頃に遊園地で乗った、スリラー
カーの景色だ。この電車だってお猿さん電車だし結局過去の私の記憶にある映像
を持ってきているだけでちっとも恐くなんかないな。)

とその時、またアナウンスが流れました。

「 次は活けづくり〜活けづくりです。」

活けづくり?魚の?などと考えていると、急に後ろからけたたましい悲鳴が聞こ
えてきました。
振り向くと、電車の一番後ろに座っていた男の人の周りに四人のぼろきれのよう
な物をまとった小人がむらがっていました。よく見ると、男は刃物で体を裂か
れ、本当に魚の活けづくりの様になっていました。強烈な臭気が辺りをつつみ、
耳が痛くなるほどの大声で男は悲鳴をあげつづけました。
男の体からは次々と内臓がとり出され血まみれの臓器が散らばっています。

私のすぐ後ろには髪の長い顔色の悪い女性が座っていましたが、彼女はすぐ後で
大騒ぎしているのに黙って前をを向いたまま気にもとめていない様子でした。私
はさすがに、想像を超える展開に驚き、本当にこれは夢なのかと思いはじめ恐く
なりもう少し様子をみてから目を覚まそうと思いました。

気が付くと、一番後ろの席の男はいなくなっていました。しかし赤黒い、血と肉
の固まりのようなものは残っていました。うしろの女性は相変わらず、無表情に
一点をみつめていました。

「 次はえぐり出し〜えぐり出しです。」

とアナウンスが流れました。
すると今度は二人の小人が現れ、ぎざぎざスプーンの様な物でうしろの女性の目
をえぐり出し始めました。
さっきまで、無表情だった彼女の顔は、痛みの為ものすごい形相に変わり、私の
すぐ後ろで鼓膜が破れるぐらい大きな声で悲鳴をあげました。眼かから眼球が飛
び出しています。血と汗の匂いがたまりません。私は恐くなり震えながら、前を
向き体をかがめていました。ここらが潮時だと思いました。
これ以上付き合いきれません。しかも、順番からいくと次は3番目に座っている私
の番です。私は夢から覚めようとしましたが、自分には一体どんなアナウンスが
流れるのだろうと思い、それを確認してからその場から逃げる事にしました。

「次は挽肉〜挽肉です〜」

とアナウンスが流れました。最悪です。どうなるか、容易に想像が出来たので神
経を集中させ、夢から覚めようとしました。(夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ)い
つもはこう強く念じる事で成功します。急に「ウイーン」という機会の音が聞こ
えてきました。今度は小人が私の膝に乗り変な機会みたいな物を近づけてきまし
た。たぶん私をミンチにする道具だと思うと恐くなり、(夢よ覚めろ、覚めろ、
覚めろ)と目を固くつぶり一生懸命に念じました。
「 ウイーン 」という音がだんだんと大きくなってきて、顔に風圧を感じ、もう
だめだと思った瞬間に静かになりました。

なんとか、悪夢から抜け出す事ができました。全身汗でびしょびしょになってい
て、目からは涙が流れていました。私は、寝床から台所に向、水を大量に飲んだ
ところで、やっと落ち着いてきました。恐ろしくリアルだったけど所詮は夢だっ
たのだからと自分に言い聞かせました。

次の日、学校で会う友達全員にこの夢の話をしました。でも皆は面白がるだけで
した。所詮は夢だからです。
それから4年間が過ぎました。大学生になった私はすっかりこの出来事を忘れバイ
トなんぞに勤しんでいました。
そしてある晩、急に始まったのです。

「 次はえぐり出し〜えぐり出しです。」

あの場面からでした。私はあっ、あの夢だとすぐに思いだしました。
すると前回と全く同じで二人の小人があの女性の眼球をえぐり出しています。
やばいと思い (夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ)とすぐに念じ始めました。
今回はなかなか目が覚めません。(夢よ覚めろ、覚めろ、覚めろ)。
「次は挽肉〜挽肉です〜」

いよいよやばくなってきました。「 ウイーン 」と近づいてきます。(夢よ覚め
ろ、覚めろ、覚めろ、覚めてくれ)
ふっと静かになりました。どうやら何とか逃げられたと思い、目をあけようとし
たその時

「 また逃げるんですか〜次に来た時は最後ですよ〜」

とあのアナウンスの声がはっきりと聞こえました。
目を開けるとやはり、もう夢からは完全に覚めており自分の部屋にいました。最
後に聞いたアナウンスは絶対に夢ではありません。現実の世界で確かに聞きまし
た。私がいったい何をしたと言うのでしょうか?

それから、現在までまだあの夢は見ていませんが次に見た時にはきっと心臓麻痺
か何かで死ぬと覚悟しています。
こっちの世界では心臓麻痺でも、あっちの世界は挽肉です。。。

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この話を読んでから4日目の晩、僕は『続き』とも言える恐ろしい夢を見たのであ
る。
二番煎じは一番を超える事は出来ない。それは重々承知だが、僕の見た夢をここ
に書き留めておきたい。
夢の中で、僕は名古屋市内のとある遊園地のスロー・コースターに乗っていた。
今はもうなくなっているだろうか?それは子供向けのアトラクションで、園内の
一部をゆっくりと回って来る。
幼い頃の事なので細かい事は良く覚えていないが、大体3〜5分の内容ではなかっ
ただろうか。降り場の手前に小さなトンネルがあって、そこを抜けるとビデオカ
メラを構えた父。
その隣には僕らの名前を呼びながら手を振る母の笑顔があった。
これは父からの虐待が始まる前の、最も幸せだった頃の大切な思い出だ。
夢の中で、僕は2人掛けの一番前の席に座っていた。隣には幼かった頃の姉がい
る。
あの頃僕は姉を見上げてはしゃいでいたのに、この夢の中では僕だけ20歳。

この年齢差では年の離れた兄妹どころか、下手をすると親子のようだ。
しかし僕は懐かしいあの頃の夢を楽しむ事にした。
僕らの乗ったコースターはゆっくりとコースを回り、やがてトンネルに差し掛
かった。
「このトンネルを抜ければ、優しかった父にもう1度会える。」僕はそう思った。
しかしトンネルを抜けると、そこはあの遊園地ではなかった。
今まで僕が乗っていたコースターは電車に変わり、僕は『5号車の自由席』に乗っ
ていた。
隣にいたはずの幼い姉はもういない。
席は前の方で、喫煙車両である4号車とを繋ぐデッキのドアが開くと煙草の匂いが
した。
僕は新幹線で移動する事が良くあるので、夢がそこに繋がってしまったのだろ
う。
全く、夢はいつも『いいトコ』を見せてくれない。
僕は舌打ちした。窓の外を見慣れた景色が過ぎていく。
ただ現実と違うのは、車内があまりにも静か過ぎる事。
そして2人掛けと3人掛け、左右どちらのシートを見てもどの列にも窓際に1人ず
つしか掛けていない。
そして皆異様に顔色が悪かった。

「不気味だな」と思いつつ僕はいつの間にか抱えていた鞄からMDプレーヤーを取
り出し、お気に入りの曲を聴いた。
と、新幹線が減速し始める。
「おかしいな?京都に着くにはまだ早過ぎる。
もしかして、岐阜羽島にも停まるのか?」僕は駅名を確認しようとヘッドフォン
を外したが間に合わず、聴き取る事が出来なかった。
見知らぬ駅で停まる新幹線、突然車内に響く叫び声。
どうやら後ろの方の席で何かあったようだった。
しかし物凄い声だったにもかかわらず、誰1人反応しない。
何があったのか?しかし僕の視力では後ろまで見えない。
乗り降りする人は誰1人なく、新幹線はまたゆっくりと走り始めた。
5分と経たないうちにまた減速。次の駅名は聴き取る事が出来た。
『吊るし上げ』新幹線はまた知らない駅で停まる。
そしてまた、叫び声。
慌てて後ろを振り返ると、初老の女性が吊るし上げられていた。
相変わらず良く見えないが、首に紐が掛けられているのだろう。
首の辺りに手をやってもがいていた。

手足がシートや壁に当たる音がバタンバタンと聞こえる。
僕はやっとこの夢が何であるか分かった。
恐らくこれは『猿夢』だ。一刻も早く目を覚まさなくてはならない。
しかし僕は自由に目を覚ます事が出来ない人間であるため、しばらくその夢を見
る事になってしまった。
とりあえず今何人が殺されているのか、僕は何番目なのかを知っておきたかっ
た。
僕の乗る5号車の後ろ4分の1程は空席のようだ。
しかし実は既に殺されていて、そこには『猿夢』のように『活け造り』や『抉り
出し』された人が座って(?)いるのかも知れない。
僕が座っているのは前から6番目。まだまだ順番が来るには早いが、さっさと目覚
めなくてはならない。
しかしなかなか目覚める事が出来ない。その間に、何度も聞こえる叫び声。
と、いつもドリンクやサンドイッチを売り来る車内販売の女性が、ニコニコしな
がらカートに内臓を乗せて押していくのが見えた。
「もう駄目だ。早く目覚めろ、目覚めろ、目覚めろ」順番を確認するのに、僕は
また後ろを振り返った。

すると後ろに座っていた何人かがスッと消え、同じように席もなくなった。
前から6番目にあったはずの僕の席は真中あたりに来ていた。
慌てる僕に、すぐ後ろに座っていたリーマン風の男が言った。
「目覚めたから席が消えたんだよ。アンタも早く目覚めないと、すぐに順番が来
る。」
僕の8つ後ろの席から血が流れているのが見えた。
大丈夫、まだ7人余裕がある。
早く目覚めて、もう2度とこの夢を見なければいい。
次の駅が来た。『串刺し』と、大変な事になった。
自分の番が来るまで後7人あると思っていたのに、その駅で一気に5人串刺しに
なって殺されてしまったのだ。
次は僕の後ろのリーマンの番だ。しかし彼はシート越しに穏やかな口調で話し始
めた。
「オレはもう目覚めなくていいんだ。会社はリストラされたし、妻は…」
ガクガク震えながら彼の身の上話を聞いているうちに目が覚めた。
目覚めた時は冷や汗をいっぱいかいていた。


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