ヨウムとハスキー

2010年1月29日金曜日 ·

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714 おさかなくわえた名無しさん :2010/01/19(火) 20:37:59 ID:hNMZqfnP
二人の兄が死んだ事。つってもヨウムとハスキーなんだが、敢えて二人と書いた。
ヨウムは母親が子供の頃に、父親(俺にとって祖父)の知人から贈られて以来、
ハスキーは母親が俺を身籠った事が分かった翌日に父親が連れてきた。
俺は小さい頃、一人で勝手に遊び歩いては知らない所まで迷い込んで帰れなくなってた。
知らない所と言っても、今にして思えば一駅に満たない距離だったが、
無我夢中であちこち歩き回り、ふと気付くと全然知らない所にいて、それは心細かった。
そんな時は大体、ハスキーが迎えにきてくれた。
夕方になっても俺の姿が見えないと、ヨウムとハスキーは家で良く騒いでたらしい。
それで父親もはてと思い、ハスキーを連れて出てみると、いつも俺をみつけてくれた。
んで連れられて家に帰ると、玄関で待ってたヨウムが肩に止まって
「オカエリ、オカエリ、ヨカッタネェ〜」と連呼する。
俺は間違いなく二人を兄弟だと思ってたし、彼らもまた、俺を弟の様に思っててくれたと思う。
ハスキーは俺の大学合格を見届けるかの様に、それから間もなく、19年の生涯を終えた。
ヨウムは俺が就職して間もなく。その頃は一日の殆どを止まり木の上で過ごしてたけど、
毎朝毎晩の挨拶は欠かさなかった。ある夜、いつものように「おやすみ」って声をかけたら、
その日はいつものように「オヤスミ」でなく「バイバイ、バイバイ」って言うんだ。
「違うでしょ、おやすみ」と言って「オヤスミ」と一言返ってきたが、俺が部屋から出る時は
やっぱり「バイバイ」だった。
翌朝、止まり木から降りて、籠の隅っこでうずくまってた。48年の大往生。
不出来な弟で苦労かけたと思うよ。でも一人っ子でも寂しくなかったのは、
頼れる兄が二人もいたからだって俺は今でも思ってる。
何でこれ書いたかって、もう犬も鳥もいない生活が余りに寂しいから、そろそろ
新しい家族を迎えたいなと色々考えてたんだけど、これ書いてて涙とまんねえから
まだ暫くは無理そうだ。


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