学校の帰りに僕は友人数人とラーメンを食べに行くことになった。
ラーメン屋の辺りは、何故か神隠しが頻繁に起こっており、あまりその周
辺
には近づくなと学校側から指導を受けていたが、そのラーメン屋は、少し
クセ
があるが、とてつもなく美味いと近所でも評判で熱狂的ファンが多かっ
た。
なので、どれほどのものなのか試しに食いに行ってみようという話になっ
たのだ。
ラーメン屋についた僕たちは、さっそく人気メニューであるチャーシュウ
麺を頼んだ。
このメニューは、数量限定ですぐになくなってしまうのだが、昨日僕が電
話で
予約をしておいたので、なんとか喰うことができたのだ。
僕たちが、チャーシュウ麺を喰っていると警察の人間が店内に入ってきて
店主に
職務質問をした。どうやらまたこの周辺で神隠しが起こったそうだ。
事務的な質問が終わると彼はラーメンを注文し奥のテーブル席に座った。
チャーシュウ麺を喰い終わった僕たちは、会計を済ますためにレジの設置
された
カウンターに向かった。カウンターの奥に置いてあるごみ箱から女性の衣
服
らしきものがはみ出していたが、気にしないことにした。
友人の一人が顔を青くして足早に店を出て道の端で吐いた。きっと彼には
クセが
強すぎたのだろう。後で店主が彼を車で送っていくことになった。必死で
遠慮をする
彼を残して僕たちはそれぞれの家に帰った。
あぁ、美味しかった。
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