俺の父方のばあちゃん

2010年1月13日水曜日 ·

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82 :2/3:2009/11/19(木) 19:47:43.74 ID:ljp3L4yT0
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]
投稿日:2009/11/10(火) 00:07:19.11 ID:F4Wqw+6X0
俺の父方のばあちゃん
ばあちゃんは優しい。果てしなく優しい。
俺の一番古い記憶が、家の近くの駄菓子屋にばあちゃんが俺を背負って連
れてってくれたこと。
自営業で休日なんてない仕事だった両親に代わって、俺の面倒をずっと見
てくれた。
作ってくれる料理は独創性が溢れてる。カレーにちくわ入ってる。弁当に
野沢菜入ってる。
小学生の頃、乳がんの可能性があるってんで片方の胸を除去した。今はそ
こはあばら骨に皮がかぶってるだけ。
中学、高校の時に戦争があった。貴重な青春は全て戦争に奪われた。
今ほど差別に敏感でない時代、ばあちゃんはきっと胸のことで辛い思いを
したと思う。
じいちゃんとは幼なじみだった。家が50メートルしか離れてなかった。
じいちゃんは戦争から帰って来た後に
「お前みたいなやつは俺くらいしか貰ってくれないだろうから傍にい
ろ」っていってばあちゃんを嫁にした。
そのじいちゃんは数年前に亡くなった。
葬式終わった後に、ばあちゃんに「寂しいかい」って聞いたら「寂しいわ
ね」って涙ぐんでた。
ばあちゃんは80歳を越えているが畑仕事もする。ばあちゃんの畑で取れ
た野菜は死ぬほどうまい。
こないだばあちゃんが「山にきのこ取りにいこう」って言ったけど「熊が
出るから危ない」って説得した。
そしたらばあちゃん
「もし熊が出たら俺が食われてる間にお前が逃げりゃええ」って笑いなが
ら言った。
ばあちゃんは優しい。果てしなく優しい。
俺は誓う。
もし山で熊が出ても俺はばあちゃんを担いででも逃げると。
俺が年を取ったらばあちゃんみたいな人間になると。


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